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健康経営度調査 / 令和8年度

令和8年度、何が変わるのか。

ホワイト500の必須要件が再構成され、睡眠が独立設問として新設される案が示されています。大規模法人部門の変更点と、何から始めればよいのかを一次資料から整理しました。

White 500

ホワイト500の要件は、
どう変わりますか?

健康経営優良法人2027(大規模法人部門)の要件に加えて、ホワイト500・健康経営銘柄2027 では次の5つが必須とされています。 このうちQ20 は、自社の従業員向け施策だけでは満たせません。

これまでと同じ

健康経営優良法人2027(大規模法人部門)の認定要件

令和8年度から必須

ホワイト500・健康経営銘柄2027 だけに課される5要件

2自社の体制と開示で整える

  • 従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示
  • 健康経営推進に関する経営レベルの会議での議題・決定

経営会議での議題化と、指標の開示。社内の運営で満たせます。

3自社の従業員だけでは満たせない

  • Q20他社からの派遣社員等や家族への健康支援
  • Q21トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること
  • Q38従業員への健康経営の理解・促進

派遣社員・ご家族・グループ会社・取引先まで届く施策が要ります。ここが今回いちばん変わるところです。

ホワイト500 / 健康経営銘柄 2027

大規模法人部門の要件に、上の5要件が上乗せされます。 うち3つ(Q20・Q21・Q38)は、 自社の従業員向け施策をいくら充実させても満たせません。出典:令和8年度健康経営度調査票 素案 P5・P22・P23。 2026年7月時点の素案であり、確定版ではありません。

満たせない側の2問を、原文で見ておきます。

Q20

自社従業員以外への健康支援を行っていますか。

a.

他社からの派遣社員や常時使用しない従業員への健康支援

b.

従業員の家族への健康支援

今年の時点では a. と b. のどちらかを実施していればホワイト500認定要件が適合となりますが、次年度以降は a. と b. 両方とも実施していることをホワイト500認定要件とすることを予定しております。

今年は a. か b. のどちらかでよいものの、来年からは両方が必要になる見込みです。派遣社員とそのご家族、従業員のご家族まで届く施策を、いまのうちに用意しておく必要があります。

Q21

自社以外のグループ会社や取引先等への健康経営の普及・支援を行っていますか。

a.

グループ会社への健康経営の普及・支援

b.

取引先等への健康経営の普及・支援

取引先等への支援では、ノウハウの提供のほか「具体的な健康経営施策自体を直接提供している(講師派遣、費用負担や場所の提供等)」も選択肢に含まれます。

ホワイト500の Q20・Q21 に対応する手段があります。Health Pro Academy は、ご家族・派遣社員・関係会社・取引先企業の従業員まで視聴できる無料の健康セミナーです。Health Pro Academy を見る →
CHANGES

睡眠に関する
変更点は何ですか?

最大の変更は、「睡眠の質向上に向けた取組」が独立した設問(Q55)になることです。 令和7年度までは Q56「従業員の生産性低下防止への施策」の中の一項目にすぎませんでしたが、令和8年度案では睡眠が単独で問われます。つまり、回答するすべての企業が「睡眠について何をしているか」を答えることになります。

令和7年度

Q56 従業員の生産性低下防止への取組

  • 睡眠障害・業務中の眠気
  • 肩こり・腰痛
  • 飲酒
  • 花粉症
  • ほか

睡眠は、ほかの項目と並ぶ小項目のひとつ。 選ばなくても回答は成立していました。

令和8年度(案)

独立した設問へ

Q55 従業員の睡眠の質向上に向けた取組

選択肢は9つ。 うち2つが令和8年度の追加案です。

睡眠が単独で問われます。回答するすべての企業が、睡眠について何をしているかを答えることになります。

出典:令和8年度健康経営度調査票 素案/経済産業省 第6回 健康経営推進検討会 事務局資料(2026年7月14日)。 2026年7月時点の案・素案であり、確定版ではありません。

変更点は、全部で5つあります。

  • 01

    「睡眠の質向上に向けた取組」が独立設問になる

    令和7年度までは Q56「従業員の生産性低下防止への施策」の中の一項目(睡眠障害・業務中の眠気)でした。令和8年度案では Q55 として独立し、睡眠そのものが単独で問われます。

    影響:全ての回答企業が、睡眠について何をしているかを答える必要が出てきます。

  • 02

    ウェアラブルデバイスの配布が選択肢に追加

    「睡眠改善を目的としたウェアラブルデバイスを配布している(費用補助を含む)」が新たな選択肢として追加される案です。

    影響:デバイスによる客観計測が、明確に評価対象として位置づけられます。

  • 03

    執務室内の照明の工夫が選択肢に追加

    「サーカディアン照明の設置、昼食後の消灯等」が新たな選択肢として追加される案です。

    影響:空間・環境側の設計も、睡眠施策として評価されます。

  • 04

    睡眠が「テーマ別ベストプラクティス」の対象テーマに

    経済産業省は、①女性の健康 ②仕事と介護・治療・子育ての両立 ③睡眠の質向上 ④高年齢従業員への配慮 ⑤その他 の5テーマで先進事例を収集し、大企業10社・中小企業40社を選定・公表する予定です。

    影響:睡眠での先進的な取組は、公表・表彰の対象になり得ます。

  • 05

    PHR(ライフログ)データの利用促進

    健診結果とライフログを同一サービスで提供している企業は約4割。令和8年度は活用実態をより詳しく把握する方向で設問が改変される案です。

    影響:睡眠データを健康データとして継続的に扱う体制が問われます。

出典:経済産業省 第6回 健康経営推進検討会 事務局資料「今年度施策及び調査等の方向性について」(2026年7月14日)、 令和8年度健康経営度調査票 素案。いずれも案・素案の段階であり、確定版ではありません。

Q55

Q55の選択肢は、
全部で9つあります。

設問文は「従業員の睡眠の質向上のために、どのような取り組みを行っていますか。(いくつでも)」です。 このうち2つが令和8年度に新しく追加される案の選択肢 (ウェアラブルデバイスの配布執務室内の照明の工夫)です。

  1. 1リフレッシュルームや仮眠室を設置している
  2. 2パワーナップ等仮眠制度を導入している
  3. 3執務室内の照明を工夫している(サーカディアン照明の設置、昼食後の消灯等)令和8年度 追加案
  4. 4SAS検査を実施している(費用補助を含む)
  5. 5睡眠改善や休憩取得を促すアプリ等を利用できるようにしている
  6. 6睡眠改善を目的としたウェアラブルデバイスを配布している(費用補助を含む)令和8年度 追加案
  7. 7産業医・臨床心理士・保健師等による睡眠関連指導を実施している
  8. 8その他
  9. 9特に行っていない

※ 「いくつでも」選択できる設問です。該当する取組が多いほど、記載できる内容が増えます。

MAP

どの設問に、
何が効くのですか?

設問ごとに対応する打ち手は違います。ホワイト500の必須要件のうち3つと、Q55の選択肢のうち6つ、 そして数値記入を求められる Q62(d) に、 「学ぶ・測る・休む」のいずれかが対応します。空いている列が、いま自社に足りていないところです。

ホワイト500 必須要件

Q20他社からの派遣社員等や家族への健康支援Health Pro Academy
Q21トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいることHealth Pro Academy
Q38従業員への健康経営の理解・促進Health Pro Academy

数値で答える設問

Q62(d)「睡眠により十分な休養が取れている人」の割合SLEEP Check

Q55 睡眠の質向上(令和8年度 新設案)

Q55-1リフレッシュルームや仮眠室を設置しているco-nap
Q55-2パワーナップ等仮眠制度を導入しているco-nap
Q55-3執務室内の照明を工夫しているco-nap
Q55-5睡眠改善や休憩取得を促すアプリ等を利用できるようにしているSLEEP Check
Q55-6睡眠改善を目的としたウェアラブルデバイスを配布しているSLEEP Check
Q55-7産業医・臨床心理士・保健師等による睡眠関連指導を実施しているHealth Pro Academy
空いている列が、いま足りていないところです。設問名は令和8年度健康経営度調査票 素案および令和7年度調査票にもとづく要約です。 令和8年度の内容は2026年7月時点の案・素案であり、確定版ではありません。
BENCHMARK

他社は、どこまで
やっているのですか?

令和7年度の調査(大規模法人部門・n=4175)では、仮眠室やリフレッシュルームを設置している企業が60.8%ある一方で、パワーナップ等の仮眠制度を導入している企業は5.1%にとどまります。その差は約12倍。つまり多くの企業で、「場所はあるが、使ってよいという制度がない」という状態が起きています。

睡眠障害/業務中の眠気による生産性低下予防の取組(令和7年度・複数回答)
  • 仮眠室の設置60.8%
  • 睡眠関連指導の導入47.1%
  • 睡眠改善アプリの導入39.6%
  • その他35.4%
  • SAS検査の実施18.9%
  • 仮眠制度の導入5.1%最も少ない=差がつく余地が大きい

出典:令和7年度 健康経営度調査票集計(大規模法人部門)Q56<a> n=4175

ここが、差のつくところです。

設置率が高い項目(仮眠室60.8%、睡眠関連指導47.1%)は、やっていても差がつきません。 一方で仮眠制度5.1%のように実施率が低い項目は、取り組めば「他社がやっていないこと」として記載できます。テーマ別ベストプラクティスの選定基準にも「先進性」「横展開の可能性」が挙げられています。

Existing

実は以前から、
睡眠は問われています。

Q55が新設されるだけでなく、従来から睡眠に関する設問は調査票に含まれています。とくに Q62(d)取組の有無ではなく「割合」という数値の記入を求めるため、実際に測っていないと書けません。

Q62(d)

「睡眠により十分な休養が取れている人」の割合

健康診断の結果数値として、具体的な数値の記入を求められます。取組の有無ではなく、結果としての数値です。

Q38 SQ1

健康保持・増進に関する教育のテーマ

従業員教育のテーマ選択肢に「睡眠」が含まれています。さらに、特に重視しているテーマを1つ選ぶ欄があります。

HOW TO START

睡眠施策は、
何から始めればよいですか?

「土台をつくる → 測る → 実装する」の順が効率的です。 いきなり仮眠室をつくっても、測っていなければ効果を説明できず、 社内の合意も得られないまま使われない部屋になります。 先ほどの60.8%対5.1%という差は、まさにその結果です。

下から順に、木の土台・生成りの箱・緑の箱を積み上げているイラスト
下の段がないまま、上は積めません。
  1. STEP 1土台をつくる対象:全従業員

    健康づくりの土台を、全員に。

    睡眠だけを切り出しても、従業員は動きません。心の健康・運動・食生活・女性の健康まで、健康全般を毎月届けて関心そのものを底上げします。しかも社員だけでなく、ご家族・派遣社員・関係会社・取引先まで視聴対象にできます。母集団全体へ広く届けるポピュレーションアプローチが出発点です。

    対応する設問:Q20 a・b/Q21 a・b(ホワイト500 必須要件)/Q38 SQ1(教育)

    Health Pro Academy を見る
  2. STEP 2測る対象:希望者・対象部門

    重点テーマになった睡眠を、数字にする。

    健康全般への関心が上がったところで、健康経営の重点テーマである睡眠を測ります。Web問診で睡眠行動を可視化し、必要に応じてウェアラブルデバイスによる客観計測を重ねます。調査票が求める数値を、根拠を持って書けるようになります。

    対応する設問:Q62(d)「睡眠により十分な休養が取れている人」の割合/ Q55 選択肢5・6

    SLEEP Check を見る
  3. STEP 3実装する対象:オフィス

    測って終わりにせず、職場を変える。

    測ると、休息が足りていないことが数字で出ます。そこで初めて、オフィスに休息の場所と制度をつくります。空間の設計だけでなく、使ってよいという社内の合意形成までを一緒に設計します。

    対応する設問:Q55 選択肢1(仮眠室の設置)・2(仮眠制度)・3(執務室内の照明)

    co-nap を見る
FAQ

よくあるご質問

令和8年度の健康経営度調査で、ホワイト500の要件はどう変わりますか?

ホワイト500・健康経営銘柄2027では、大規模法人部門の要件に加えて5つが必須とされています。「従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示」「他社からの派遣社員等や家族への健康支援(Q20)」「トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること(Q21)」「健康経営推進に関する経営レベルの会議での議題・決定」「従業員への健康経営の理解・促進」です。いずれも2026年7月時点の素案であり、確定版ではありません。

Q20「他社からの派遣社員等や家族への健康支援」とは何ですか?

自社の従業員以外への健康支援を問う設問で、a.他社からの派遣社員や常時使用しない従業員への健康支援、b.従業員の家族への健康支援 の2つに分かれています。調査票の素案には「今年の時点ではaとbのどちらかを実施していればホワイト500認定要件が適合となりますが、次年度以降はaとb両方とも実施していることをホワイト500認定要件とすることを予定しております」と記載されています。つまり来年からは両方が必要になる見込みです。自社の従業員向け施策だけでは満たせない要件である点に注意が必要です。

令和8年度の健康経営度調査で、睡眠に関する変更点は何ですか?

最大の変更は、「睡眠の質向上に向けた取組」が独立した設問(Q55)になることです。令和7年度までは Q56「従業員の生産性低下防止への施策」の中の一項目でしたが、令和8年度案では睡眠が単独で問われます。あわせて、選択肢に「睡眠改善を目的としたウェアラブルデバイスの配布」と「執務室内の照明の工夫(サーカディアン照明、昼食後の消灯等)」が追加される案が示されています。いずれも2026年7月時点の案であり、確定版ではありません。

なぜ健康経営で睡眠が重視されるようになったのですか?

「経済財政運営と改革の基本方針2026(原案)」に「睡眠対策を含む健康経営の推進」が明記されたことが直接の背景です。加えて、2026年3月に睡眠関連の2つの業界団体から連名で業界自主ガイドラインが公表され、2026年6月からは医療機関が「睡眠障害」を診療科名に使えるようになりました。経済産業省の資料では、睡眠は健康を支える最も重要な要素の一つと位置づけられています。

健康経営度調査で、睡眠について数値の記入を求められる項目はありますか?

あります。Q62(d)で「睡眠により十分な休養が取れている人」の割合を、健康診断の結果数値として記入する必要があります。これは取組の有無ではなく結果としての数値であるため、従業員の睡眠状態を実際に測っていないと書けません。

睡眠の取組は、表彰や公表の対象になりますか?

なり得ます。経済産業省は「テーマ別ベストプラクティス」として、①女性の健康保持・増進 ②仕事と介護・治療・子育ての両立支援 ③睡眠の質向上 ④高年齢従業員に配慮した健康づくり ⑤その他 の5テーマで先進事例を収集し、大企業10社・中小企業40社を選定・公表する予定です。選定基準は先進性・横展開の可能性・実効性です。

睡眠施策は、何から始めるのが効率的ですか?

まず全従業員向けの健康教育で土台をつくり、次に睡眠を測って現在地を数字にし、最後にオフィスの環境と制度を整える、という順序が効率的です。いきなり仮眠室をつくっても、測っていなければ効果を説明できず、社内の合意も得にくいためです。令和7年度の調査では、仮眠室を設置している企業が60.8%ある一方、仮眠制度を導入している企業は5.1%にとどまっています。